クリニックブログ

2017.10.19更新

不妊治療について。

 

といっても、不妊治療に関してはとても長くなってしまうので、何回かに分けて書きたいと思います。

 

まず、最初に不妊症というのは何か。

妊娠を希望し、継続的に性行為を行ったにもかかわらず、1年間 妊娠にいたらない場合を、不妊症といいます。

 

この1年間という期間に関しては、少し前までは2年間とされていました。

それが、定義の変更で1年間と短縮されたのです。

 

しかし、実際に診療をしていて、この1年とか2年とかいう定義はあまり関係なくて、患者さんが今すぐにでも子供が欲しい!と思ったら、もうその時点からいわゆる不妊検査を開始していくのでもいいのではないかと思っています。

 

そこで、不妊治療としてまず始めるのが、何か妊娠しづらい原因がないか、という一般的な検査。

 

血液検査をしてホルモン値に異常がないか、超音波をして子宮や卵巣に異常がないか、また、患者さん自身に基礎体温をつけてもらって、ちゃんと低温相と高温相にわかれているかどうかの確認、もちろん、ご主人の検査も必要です!!

不妊症の原因って、確率的にご主人にも半分くらい原因があるって言われていますから、ご主人の精液検査も、とても大事。そうやって、一通り検査をして、何か異常がみつかればそれぞれに対して治療をしていくことになります。

 

外来をしていて、よくいらっしゃるのが PCO という状態。日本語で言うと、

多のう胞性卵巣症候群と言います。

 

これは、卵巣の中に小さなランポウが沢山あって、結局どれも排卵できないってタイプです。

ランポウっていうのは、生理後に徐々に大きくなって、2週間ほどで破れて、中にある卵子をお腹の中に放出するものです。

 

PCOの患者さんは結構多い印象ですね。うまく排卵できないので、基礎体温をつけても何かガタガタしていていつ体温が上がったのかわからないのが特徴です。

もちろん、毎回絶対排卵しない訳ではないので、たまにポッと排卵して、そこで妊娠する方もいらっしゃいますが、基本的には排卵しづらいので、PCOと言われた方は、妊娠を考え始めたときに、早めに不妊治療を始める必要があります。

 

 

投稿者: 平和島レディースクリニック

2017.09.08更新

アフターピルという薬をご存知でしょうか。

普段から避妊の為に飲む薬のことは

低用量ピル

と言ったり、

ピル

と言ったりしていますが、今回お話しするのは、避妊に

失敗したかも、というときに飲んでもらう

アフターピル

緊急避妊

という薬についてです。

かなり昔から緊急避妊の薬はあったのですが、

それは副作用として吐き気が出ることが多いものでした。

もちろん、今もその薬はあるのですが、吐き気の強さと

避妊失敗率の高さから、あまり選ばれることはなくなってきました。

以前のお薬では、約半数の方に吐き気が出て、2割の人が

実際に吐いていました。それでいて、避妊成功率は

6割程度というもの。

しかし、最近のお薬では、避妊の成功率は85%ほど。

2割ほどの人に吐き気が出て、実際に吐くのは5%ほどの確率です。

そういった意味では、以前のお薬よりも最近のお薬の方が

メリットが大きいですよね。

ただ、金額的に最近のお薬は1~2万円するのがデメリットとは言えます。

以前のお薬であれば数千円なので、金額的な差は大きいのですが、

副作用の大きさ、避妊に失敗した時の中絶の可能性を考えると、

やはり新しい方のお薬をお勧めしたいところです。

 
なお、当院では緊急避妊のお薬代が18000円となっています。避妊に失敗したかも、という性行為から72時間以内であれば

 

85%ほどの避妊確率。

それを過ぎると避妊効果は落ちていきますが、

120時間以内であれば60%ほどの避妊確率ですので、

心配なことがあれば受診してくださいね。

 

投稿者: 平和島レディースクリニック

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