新型コロナワクチンの一般接種が始まりますが、副反応としての血栓症を懸念してピル内服を中止した方がいいかご心配な方がおられますが、ワクチン接種のためにピルを中止するべき理由は現時点ではありません。

ピルによる副作用としての血栓症は極めて確率が低いものの、内服初期に確率が高く、内服を継続している間に徐々に確率が下がっていきます。

もし、内服を中止して、また再開することになると、内服初期の発症率に戻ってしまうため、血栓症という点で考えると、内服中止・再開という方法はリスクを高めることになります。

また、ピル内服による血栓症リスクと比較して、妊娠に伴う血栓症リスクの方が非常に高く、ワクチンの為にピルを中止して妊娠してしまうと、血栓症のリスクを逆に高めることにもなります。

以上の事から、新型コロナワクチン接種の為にピルを中止する必要はないと言えます。

多くの方からお電話でのお問い合わせもありますが、通常診療の中でお電話で回答する時間が取れないため、ご心配な方はご予約の上、ご来院ください。